がくが綴る何か

思ったことをテキトーな頻度で文にまとめ更新していこうかと思います。

未来のミライ 感想

2つ目の記事は映画の感想!

見てすぐ書かないと忘れちゃう...


というわけで今日(というかさっき)見た映画は...


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なお、今から書くブログの内容は映画の内容にかなり触れるつもりなので、見たいけどまだ見てない人は読まないことをオススメします。


あらすじ。

ざっくりまとめると、主人公のくんちゃんに妹の未来ちゃんができ、今まで親の愛を独り占めにできたのに両親とも未来ちゃんに気を配るようになったため、そこに嫉妬したくんちゃんは未来ちゃんに対し「好きくない」と思うようになるが、様々なきっかけでくんちゃんは様々な時間へタイムスリップをする内に自分の家族のルーツなどを知り、内面だけでなく実際の能力も小さい子なりに成長をとげ、最終的に未来ちゃんを受け入れるようになる。


うーん、ありがち!

タイムスリップを繰り返し主人公が成長する、というよくある設定の物語、というのが本作品の大雑把な捉え方。

ただ、そのタイムスリップで未来の自分の妹に会う、という設定にこの話の面白さがあったのではないかと思う。事実、僕もくんちゃんと未来の未来ちゃんがタイムスリップでどのような展開を見せてくれるのか、というのを楽しみにしていたところがあった。

しかし、くんちゃんと未来の未来ちゃんが一緒にタイムスリップするシーンはタイトルの割には少なかったように思われる。なんだったら僕はくんちゃんと未来の未来ちゃんがずっとタイムスリップをして何らかの感動的な結末を向かえるのかと思っていたくらいだ。

実際はというとタイムスリップの開始も非常に唐突で、見ている人も多少困惑する部分があったのではないかと思われる。また、話のメインはくんちゃんの成長であるから、ホントに未来の未来ちゃんにくんちゃんは会う必要があったのかとさえ思ってしまった。

せっかく主人公が未来から来た妹とタイムスリップをするなら、例えばその妹の成長ぶりを2人で見ていって、最後に未来から来た妹が主人公に「こんなお兄ちゃんになってね」と希望を言って主人公が「うん、わかった」と言い、主人公に兄としての責任感が芽生える、という話でもよかったと思う。そこでの道中でのエピソードで笑いあり涙ありで結末にグッとこさせることもできたと思う。

だが、本作品を通じて細田監督が伝えたかったメッセージは、僕が思うに「家族の大切さ」がメインで、その他に「兄や姉としての心構え」や、もしかしたら少しだけだが「反戦」の要素も入っていたかもしれない。

僕はこれらのメッセージを伝えるための映画と判断したので、そう考えるとストーリー上無駄なタイムスリップは一切なく、家族のルーツを知りながらくんちゃんも成長していき、未来ちゃんを大切に思うようになっていってるので、そのへんのストーリー構成は上手いなと思った。

ちなみに「反戦」の要素について少し触れとくと、タイムスリップでくんちゃんは自分のひいおじいさんに出会うのだが、彼は戦時中船に体当たり攻撃を仕掛ける部隊で特攻して生き延びたのだが片足がうまく動かなくなってしまったというエピソードが何回か出てくるので、人間を兵器として用いる作戦に対し疑問視する監督の姿勢が見て取れる。

くんちゃんはタイムスリップで(抜けがあったり順序がめちゃくちゃだったりするかもしれないのでご容赦を...)

①幼い頃のお母さんを見て親に迷惑をかけるのはやめよう、と思う。

②若い日のひいおじいさんに出会い、それをきっかけに 自転車に乗れるようになる。

③未来の自分に出会う。ここでのくんちゃんの成長は感じられなかった。

④未来の東京駅の忘れ物センターで自分が未来ちゃんの兄であり、今後守っていかなければならない存在であることを理解する。

⑤未来の未来ちゃんと一緒に自分の家族の過去を一部だが振り返る。ここで未来の未来ちゃんとお別れ。


僕が感じ取れたのはこんな感じ。

正直くんちゃんが未来の未来ちゃんに出会う必要性は一切感じられなかったが、ストーリー上無駄なタイムスリップはなかったように思える。③が無駄なように思えるが、③をきっかけに⑤で出てくる未来の自分に気づけたのでまぁ良しとしてください。

当然話の上で1番大切なタイムスリップは④なのだが、ここで僕はようやくくんちゃんと未来の未来ちゃんの出会いの意味が見いだせたし、くんちゃんの一番の見せ場及び心情面での一番の成長シーンなので、このシーンは大切に見てほしいと思う。

そう言えば、話の最初の部分で未来の未来ちゃんと現在の未来ちゃんは一緒に同じ時間帯にいられない、って設定はどうしたのだろう?まぁこれも④で活きるんだけど、ここまで決まってたらなんか別なSFの物語が書けそうだよね。

あ、あと、ペットの犬の擬人化。これは終始謎でした。僕の理解の範疇を超えてました。ごめんなさい。


結論。

思ってたストーリーとは大きくズレてたものの、伝えたいメッセージを効果的に伝える見事なストーリー構成。そして、主人公の一つ一つの些細なようで大きな成長は見てて微笑ましい。だが、未来から来た自分の妹に会う、というストーリーの導入が活きるのが話の後半であり、それがもったいないと思った。また、一つ一つのタイムスリップのシーンは映画ならではの大迫力、高画質で描かれており、見ているこちら側もワクワクした。話としては面白かったのだが、話の内容が予想と大きく違っており劇中冷めてしまい見終わった後の充足感はあまりなかったというのが正直な感想。

よって僕は「未来のミライ」は「あまり好きくない」、ということで。


文字だらけで読むのが大変だったと思います。また、これは個人の感想なので、僕とこの映画の捉え方が全然違う人も多くいるかと思いますが、本作品に対する一意見として受け止めてくれるに留めていただければ幸いです。


ありがとうございました、