がくが綴る何か

思ったことをテキトーな頻度で文にまとめ更新していこうかと思います。

セーラームーンと遊戯王

セーラームーンはいくつかシリーズがあり、その中の1つに「セーラームーン SuperS」がある。

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昔のアニメシリーズで放送された内容だと後半の方の話になるのだが、ピンクの髪のちびうさという女の子には夢がある。

 

「早くおとなになりたい」

 

夢の世界「エリュシオン」を護るペガサスは新月の魔女ネヘレニアに追われ、滅んでしまったエリュシオンを抜け出し人の夢から夢へと逃げていくうちにちびうさの光り輝く夢を見つけ、彼女の夢の世界へと逃げ込むことになった。

 

「美しい夢を持つ乙女よ」

 

ペガサスはちびうさにそう話しかけると、ペガサスはちびうさに「美しい夢を持つあなたのために力を貸します。その力でエリュシオンを救ってほしい」と頼む。

 

その後はセーラー戦士たちのピンチの時にちびうさがペガサスから授けられた聖杯を通じてペガサスの力をセーラーちびムーンセーラームーンに与え、特別な姿に変身して敵を倒すことになる。

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時はちびうさとペガサスの出会いから少し遡って、とある皆既日食の日。

 

「太陽が消えちゃうなんて、なんかイヤな予感…」

 

そう呟くうさぎちゃんの予想は的中、皆既日食で暗い内にうさぎちゃんたちが住む街に「デッドムーンサーカス団」がやってくる。これが今作のセーラー戦士たちの敵である。

 

その敵の中に、「アマゾネス・カルテット」と呼ばれるグループがいる。

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左からベスベス、パラパラ、セレセレ、ジュンジュンという名前で、それぞれサーカス団らしく「玉」をモチーフにした魔法を使える。

 

今回は特に水色のパラパラが持つ「逆玉」という魔法に注目したい。

 

簡単に言えば魔法の対象となった2人の姿を入れ替える魔法であり、パラパラはおとなになりたいと願ったちびうさの夢を叶えてあげたいという純粋な善意で横にいたうさぎとちびうさの姿を入れ替える。


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(皆さんは旧作と劇場版のどちらの逆玉ちびうさがお好きでしょうか…)

 

2人、特にうさぎは何とか元に戻ろうとするのだが、一方のちびうさは憧れのおとなの身体を手に入れてまんざらでもない様子。

「すらっと伸びた長い手足、ふかふかの胸…」

おとなの身体を存分に味わっている。(ここで胸にふかふかって言葉をつけるちびうさのセンスかわいいですよね)

 

戻り方が分からないまま、2人は入れ替わった姿のまま一般人に危害を加えていたパラパラと戦うことになる。

いつものようにちびうさが聖杯を使うと…

 

ペガサスが来ない。

 

もうペガサスには会えないの…?

 

そんな不安な気持ちを抱えたまま、ペガサスの力を借りられない隙を見逃さないパラパラは攻撃を仕掛け、戦いは大ピンチに!(ここは何とか乗りきるのだが)

 

家に帰ってもペガサスに会えない。あまりの寂しさにちびうさは思わず泣いてしまう。その時ペガサスが現れ、一緒に話している内に「美しい夢を持っているからペガサスは自分に力を貸していた、叶えてしまってはいけなかった」ということに気づく。

 

…要はパラパラは思いがけない角度からのメタをセーラー戦士たちに刺したのだ。

 

僕は遊戯王でリリカル・ルスキニア、通称「LL」と呼ばれるテーマのデッキを好んで使っている。

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LLはその展開力からリンク軸のデッキと相性が良く、主にトライブリゲードと組み合わされることが多い。

 

一方僕は「LL名乗るからには鉄獣なんか入れない」という固い意志のもと上のようなデッキを組んだ。

勝ち方はもちろんアセンブリー・ナイチンゲールによる連続攻撃によるワンターンキルに絞っている。

 

勝ちルートを説明する前に、まずこのデッキの普通は採用されないようなカードについて少し説明する。

 

エフェクト・ヴェーラー→お守り、あとランク1なので最悪エクシーズ召喚の素材にもなれて腐らないだろうという判断

アーティファクト-ロンギヌス→電脳堺が嫌いすぎてメタとして入れた

インディペンデント・ナイチンゲールアセンブリー・ナイチンゲールとLLモンスター1体の融合によって召喚できる。アセンブリーのエクシーズ素材が多いほどインディペンデントのランク、攻撃力が上がり、自身の効果によって与えられるダメージも増える。また、他のカードの効果を受けないので場持ちも良い。いつかこれを出して勝ってみたいという憧れで入れた

ムーンライト・サーベルダンサー→このカード墓地に送った次のターン以降の自分のターン中に除外するとターン終了時まで自分の場の融合モンスター1体の攻撃力を+3000するのでこれでインディペンデントの攻撃力を上げたいのだが、インディペンデントの「他のカードの効果を受けない」のせいで上がらないのかもしれないと思い始めている、上がらないなら完全に無駄

ムーンライト・カレイドチック→ムーンライト・サーベルダンサーを墓地に送る要員。比較的通常召喚権が余るので出すタイミングはありそう

融合→いる

アポロウーサ→強そうだから何となく入れた

トロイメア・フェニックス→相手の魔法・罠カードにハーピィの羽根帚以外で干渉したかった

 

やっとLLデッキのたった一つの勝ち筋を説明する。

 

先攻なら1ターン目はランク1エクシーズモンスターを2体出してそこから希望龍皇ホープに繋げて、余裕があればアンサンブルー・ロビンも横に立てて相手の特殊召喚を妨害したい。

後攻1ターン目または先攻を取った次のターン、このターンでアセンブリーの連続攻撃によるワンターンキルを目指す。

大事なのはアセンブリーのエクシーズ素材をモリモリにすること。アセンブリーの攻撃力、連続攻撃の回数はエクシーズ素材が多ければ多いほど上がっていくので、モリモリにするのだ。

まずレベル1のモンスター5体からアセンブリーをエクシーズ召喚する。この時に墓地にセレスト・ワグテイルがいるのが理想。

 

ここでエクシーズ素材にしたいLLたちを紹介する。

コバルト・スパロー→このカードを素材にエクシーズ召喚に成功すると、そのエクシーズモンスターは相手の効果の対象にならなくなる。最強

ベリル・カナリー→このカードを素材にエクシーズ召喚に成功すると、そのエクシーズモンスターの攻撃力は200アップするのでワンターンキルに1歩近づく。しかも相手によってコントロールを変更されなくなるので、龍皇ホープなどにも耐えられるようになる。最強

 

また、墓地にセレスト・ワグテイルがいると理想と言ったが、1ターンに1度墓地にこのカードがある場合、自分のエクシーズモンスター1体を選んでそのエクシーズ素材になることができる。そのためまたワンターンキルに1歩近づく。

 

ここで遊戯王有識者なら1枚のカードについての説明が抜けていることに気がつくであろう。

そう、

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ヤツである。

サファイア・スワローを素材にエクシーズ召喚に成功すると、墓地のLLモンスター1体をそのエクシーズモンスターのエクシーズ素材にできるという効果で、どう考えてもアセンブリーでのワンターンキルに欠かせないカードである。

 

…と、思っていた。いつも当たり前のように墓地のLLモンスターをエクシーズ素材にしていたので気が付かなかった、そんな一言がこのカードには含まれていた。

 

ここまで読んだ遊戯王有識者はLLデッキへの対策カードに何を思い浮かべるだろうか。

 

「エクシーズ素材を5体以上並べるならニビルが刺さるだろう」

もちろん刺さる。

「灰流うららはとりあえず刺さるだろう」

デッキからカードを手札に加えることも多いので、手札によっては乗り越えられるがもちろん刺さる。

他にも攻撃を無効にしたり、表側表示のモンスターの効果を無効にしたり、いろいろ挙げられるだろう。

 

ある日、遊戯王をしていると相手のフィールドに見慣れないカードが置かれた。

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このカードの効果で自分の場のモンスターがとりあえず闇属性になったのは分かった。しかし数さえ並べてエクシーズ召喚さえしてしまえばこちらの勝ち、と言えるような盤面だと感じたのでいつも通りプレーを進め、サファイア・スワローを含む5体を素材にアセンブリー・ナイチンゲールをエクシーズ召喚した。

「勝ったか」、内心そう思った。しかしそれは慢心だった。

 

サファイア・スワローの効果でエクシーズ素材を墓地から追加できない…?

 

追加できることを前提に動いていたので、これではワンターンキルを狙えない。しかも次のターンには相手によって闇属性になったアセンブリー・ナイチンゲールをリリースされてしまう。頭を抱えた。

 

ここで、サファイア・スワローの効果をもう一度ちゃんと読み直す。

 

「このカードを素材としてエクシーズ召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。⚫️このエクシーズ召喚に成功した場合、自分の墓地のLLモンスター1体を対象にして発動できる。そのモンスターをこのカードの下に重ねてエクシーズ素材とする。」

 

全てが腑に落ちた。今まで「風属性」という一言を見逃していたのだ。(実はスパローやカナリーにも「風属性」という制限がついている)

ニビルやうららなどといった誰でも分かるメタカードとは一味違ったメタを食らったのだ。

 

パラパラによっておとなになった、ちびうさのように。